受講者アンケートより~「読んで学ぶ文法&質問力」

2025年秋「読んで学ぶ文法&質問力向上」の特徴

今回の受講者は、前回からのリピーターのR.I.さん(50代)、Y.Y.さん(大学院生、20代)、K.I.さん(大学院生、20代)の3名でした。

前回に引き続き、東ティモールやインドネシアのフローレス島などを訪問した私の旅行記を中心に学びました。前回は、構文を考えながら読むことを目標にしました。今回は音声教材を準備したので、耳から聞いて学ぶこともできるようになりました。

受講理由

受講理由は、以下のとおりでした。

  • インドネシア語の勉強を継続するため
  • インドネシア語での会話の幅を広げたかったため
  • 少人数で楽しく学べるため
  • 日常的なやり取りや簡単な意思疎通はできるが、したい質問が瞬時に思い浮かばない、語順に迷うため

期待と期待に対する満足度

期待は以下のとおりでした。

  • 前回より理解を深めたい
  • 会話のレパートリーを増やしたい
  • 質問文の語順・構造を体系的に身につけること
  • 実際に使える自然な質問表現を増やすこと
  • 文章を読んで内容を正確に理解する読解力をつけること

満足度については、以下のような回答がありました。

  • リピートして良かった
  • 大変満足している
  • 質問表現の習得は十分に満足した
  • 質問を考える状況に置かれることで実践的な表現力が身についた
  • 作文・質問練習は自分の関心を題材にすることができて有益だった

この4つ目ですが、これは、そのような状況に置かれれば持ち合わせの語彙や表現を総動員して出すことができる人が、このような状況に置かれれば、実際に組み合わせて話すことができる、ということですね。

質問を義務づけることで、持ち合わせの語彙や表現を総動員する状況が生まれます。状況設定がスイッチになるタイプの方には、特に有益な形式だったようです。

講座で印象に残った点

印象に残った点は、以下のとおりでした。

  • 前回は何がわからないか掴めなかったが、リピートしたことで分からないポイントが分かるようになった
  • 受講者同士の話から、自分が知らなかったインドネシアの文化や社会を知ることができた
  • 講師に質問する時間があり、強制的に質問を考える状況に置かれたので、いいたいことを言語化する練習ができた

回答にある通り、3人ともインドネシアで専門的&ディープな話題があり、それを元に質問を作るので、話題が広がって私もとても興味深かったです。

物語を使った学習についての感想

私は、学習者用の教材であっても、長文読解や文法の勉強になる一方で、「これってこういうことかな?」と読む人がワクワクするような教材を作りたかったのです。

そのため、感想を聞いてみました。

  • 旅行記が興味深く、毎回楽しみにしていました
  • 2回目でしたが、物語として内容を理解できるため、単語や表現が頭に入りやすかった
  • 単なる暗記ではなく、場面と一緒に覚えられる点がとても良い
  • 面白く、内容も理解しやすかった
  • 抽象的な文法説明より、文脈の中で表現を学ぶことで、単語や文法を孤立した知識としてではなく、使われる場面とセットで学ぶことができた

場面と一緒に覚えられたという回答がありますが、これは狙っていたことだったので、そのように伝わったことが嬉しいです。

初級を超えると、文法事項を覚えても、使えるようになるまで時間がかかることがあります。そのようなレベルには、私は物語性や文脈があると語学学習のモチベーションを維持しやすいのではないかと思います。

役立った内容・興味深かった内容

  • コミュニケーションをとりながら学べること
  • 相手との会話を広げるための質問の仕方が役立った
  • 文法や語彙を文脈の中で学べたことが役立った
  • 学習と実践の距離が縮まる感覚があった

この講座は、他の講座より「双方向」の割合が多いので、「コミュニケーションをとりながら学べること」という回答がありました。

質問作りについて、、、

質問作りについて感じたこと、気が付いたことについて、以下の回答がありました。

  • シチュエーションや目的がはっきりしないと相手に何を尋ねたらよいかわからず、難しかった
  • 毎回なんの質問をしようかなとワクワクしながら作っていた
  • 知っている単語や表現を多用してしまったので、次回は新しい表現を使ってみたい
  • 質問を作ろうとすると、語順や語の選択を意識することになり、自分の弱点が明確になった
  • 質問を作ることへの心理的な抵抗が徐々に薄れた

それぞれに具体的な気づきが見られました。質問をする上では、何を尋ねたいのかはっきりさせないといけないけれど、それは難しいことである、という気づき。

そして、会話であれば、相手が発した言葉を受けて、イエスとかノーとか意思表示をするだけでも会話は続くけれど、質問をする際には、それでは十分ではないことに気が付いた、ということですね。

また、いつも同じ単語や表現を使ってしまうというのは、よくあることです。意識しないと、新しい単語や表現は使わないですが、間違えていい場所で間違えることが一番の勉強になります。講座はそのための場でもありますので、これからもいろいろ挑戦していただきたいです。

どのような人にお勧めの講座?

どのような人にお勧めですか?という質問は時々します。受講者の声の方が分かりやすいと思いますので、こちらで紹介します。

  • 実践でインドネシア語を使う方
  • 自分の目標やペースに合わせて学習を進めたい人
  • サバイバル会話はできるが、もう一歩踏み込んだ表現力や質問力を身につけたい方
  • 文法を体系的に学び直したいが、教科書的な学習が続かない方
  • 実際にインドネシア語を使う必要がある方

ただし、「文法を体系的に学び直したいが…」という点については補足があります。この講座で文法を体系的に学べるわけではありません。「自分では十分に学べていない文法項目を学びたい人で教科書的な学びが続かない」という方が適切かもしれません。

受講前と受講後の意識の変化

特に「インドネシア語の表現に関する意識の変化」について質問しました。

  • 文法の法則や文章の作り方にイレギュラーがたくさんあり、難解だと感じるようになった
  • 受講前は知識として覚える意識だったが、受講後は相手とのやり取りの中で自然に使えるかを意識するようになった
  • 受講前はなんとなく通じればいいと考えていたが、自分で文を一から組み立て、正しく・自然に伝えたいという意識へ変化した

難解だと感じるようになったというのは、その通りだと思います。初級文法や旅行者としての簡単な会話のレベルを超えると、インドネシア語は急に難解になります。

その段階を無理に詰め込もうとするのではなく、読み物、音声、質問作りなどさまざまな方法を通じて少しずつ慣れることを目指して一歩ずつ進んでいきましょう。

良い点・改善点

  • 毎回、時間が足らないくらいなので、時間配分を考えた方がいい
  • 単語ごとの雰囲気に合った表現が身につく
  • 音声教材で発音や抑揚を学べた。音声教材の再生速度を調整できること
  • 物語を軸に、読解・文法・質問作りを一体的に学べる構成が効果的
  • 質問作りは、受講者が受け身にならない工夫
  • どのようなテーマでも柔軟に対応してもらえる

時間配分については、毎回の内容が多いこともありますが、受講者同士のやり取りが活発になることで時間が延びることもあります。活発な交流は歓迎しつつ、時間管理は引き続き課題として意識していきます。

物語の難易度や題材のバリエーションが増えるといい
音声教材の再生速度が調整できるのは便利な機能です。慣れたら本来のスピードに戻すだけでなく、ディクテーションの練習などをするのもいいですね。

また、物語の難易度や題材のバリエーションが増えるといい、というのはその通りですね。教材開発の課題として引き続き取り組んでいきたいと思います。

2026年春期講座は

今回のアンケートを通じて、受講者の方々が何を大切にしながら学んでいるかが改めて見えてきました。

初級の学習段階を越えた人の次の一歩として、既存のテキストなどにはない橋渡し的な要素があったことが評価されたと思います。しかし、このようなテキストが少ないのは、そもそもこのような学習スタイルを好まない人の方が多いからかもしれません。

語学学習のスタイルとして、暗記が得意、文法をテキストに沿って学ぶ方が安心できる、「これはこういう使い方」と示してもらう方が安心する、という方にはあまり向かないかもしれません。

さらに、その場でもひねり出せるタイプの人と、時間をかけて考えたいタイプの人でも、この講座との相性が異なるかもしれません。

学習目的によってより適切な学習方法も異なると思いますので、ご受講の際にはご自身の状況を考え、こうしたアンケートを参考にしてください。

この続きの講座として、2026年春期講座では、久しぶりに「●●を発表しよう」を開講します。自分が伝えたいことを自分で文にしていく練習を重ねます。最後は、インドネシアの人に発表します。

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