2022年秋期講座の案内:初の eラーニング講座開講予定

夏から秋にかけてまとまった翻訳や通訳の仕事に追われ、恒例のオンライン講座のご案内が遅くなってしまいました。気がついたら、「秋期講座」というよりは「晩秋講座」という名称の方が合う時期になってしまいましたが、秋のうちに開始しますので「秋期講座」の名称をそのまま使用いたします。

eラーニング教材に関する新しい学び

この夏に英語との関りが増えたことをきっかけに、英国シェフィールド大学のオンラインコースを10月から受講しております。そのコースでは、インストラクショナル・デザインを活用したeラーニング教材で学びを定着させる方法、そのためにはどのようなコンテンツを準備すべきかを学ぶことができます。

受講者の多くは経験を積んだ語学講師ですが、仕事をしながら受講するにはややハードで、受講者数が約半分に減ってしまいました毎週の課題が多く、図書館にこもって文献を読んだり、パソコンで新たなツールを用いて課題となるコンテンツを制作したり、ZOOMセッションでは英語でディスカッションに参加したり、と初めての経験もしながら、これまでのオンライン講座の中で生まれた疑問を解決すべく、歩みを前に進めております。

今回のオンラインコース受講のアウトプットとしては、ひとりでも学習可能な(=解説も分かりやすく、問題数も十分にある)初級インドネシア語 eラーニング教材が出来上がると思いますが、他の仕事との同時並行になるため完成まで半年~1年ほどかかってしまうかもしれません。

実は数年前より、初級用の教材を出版したいと考えておりました。初級用は明るいイメージにしたかったためカラー紙面で作成中でしたが、そうすると販売金額の関係で出版用にはあまりページ数を増やせない、一方で自習用のテキストには説明や練習問題を追加する必要があると悩んでおりました。

しかし、eラーニング教材であれば、カラーに関する問題はなく、写真を多用することもでき、かつ、基本的な学習の流れを乱すことなく説明や練習問題を追加することが可能であるため、これまでの悩みを解決できそうに考えております。さらに音声や必要に応じて動画などを使用することもできるため、学習者にとって学びやすいものができるのではないかと考えております。

どのような場合に学びが深まるのか

話は逸れますが、今回受講中の講座で深い学びを得たので少しシェアします。

学びを定着させるために必要なことに関する議論は、何十年も前からされているそうです。指導者が適切に導き、適切な教材を用い、適切なステップを取れば、対面であろうと、映像授業であろうと学習者の理解度は同じように深まるそうです。逆に同じ教材であっても指導者が適切に導かない、あるいは教材が適切でなければ学びは深まらないということは、これまでの研究で明らかになっているそうです。

そのほか学習者にとって、快適で、やる気を促すような雰囲気があり、質問をしやすい環境である時に一番学びが深まるそうです。恥ずかしながら、どのような教え方をすべきか学ぶ機会もないまま、これまで20年も教えておりました。学習者に寄り添うことを重視したいと思いつつも、達成すべき難易度の高い目標がある際には厳しく教えるべきなのか、受講者に考えてもらうべきなのか、練習問題を増やすべきなのか、ベストとなる解は分からず手探りで教えていました。

今回受講中の講座でその回答が得られたわけではありませんが、ヒントは得られたと考えております。これまでも工夫をした教材を提供しておりましたが、今後はさらに何と何をリンクすると良いのか、学んだことを生かし、よりよい教材、そしてよりよい講座を提供できるよう試行錯誤してまいります。

秋期講座の案内

それでは、お待ちかねの2022年秋期講座の案内をいたします。

今回は、初の試みとして「少しハードな読解講座」の開講を予定しております。詳細は下記の説明をご覧ください。新たな講座であるほか、eラーニングの可能性を考えた試みです。

上記のように、教材が適切であれば対面、映像授業、eラーニングなどの形態に関わらず、同じ内容の教材による学習者の理解は同程度に良いそうですが、eラーニングの場合は、教材としてさらに効果的に工夫する余地が大きいと今回受講しているコースで学んでいます。

eラーニングだから良いのではなく、教材をさらに作り込むということになりますので、失敗を含めてさまざまな経験をする必要があると思います。したがって、使いやすい教材になるまで少し時間がかかると存じますが、その点はご了承ください。

他にオンライン通訳研修講座等を担当している関係で、秋期講座はあまり多くを用意しておりません。ご興味のある方は、「このような講座は開講されませんか?」とご連絡ください。受講者が集まるようでしたら開講いたします。

スケジュールと料金

講座名 曜日・時間 開講日 料金
総合講座
(10回講座)
土曜
15:30-17:00
11/26, 12/10, 12/17, 12/24
2023/1/7, 1/14, 1/21
2/4, 2/18, 2/25
55,000(税込)
少しハードな読解講座
(10回講座)
曜日・時間未定
日程は、受講者の希望に基づいて調整
(最少開講人数3名)
65,000(税込)
通訳基礎2 曜日・時間未定 日程は、受講者の希望に基づいて調整 154,000(税込)

 

いずれの講座の受講者も日本語の新聞、一般書籍の読書量を増やしてください。
いずれの授業も課題が出されます。学習効果を高めるために予習・復習が必要となります。

ご受講を検討される際には、「よくある質問」と「ご受講にあたり」もお読みください。

開催日時は基本的には上記記載の通りですが、本業である通訳業の都合により、場合によっては休講にさせていただく日が生じるかもしれません。その場合は、受講者全員が参加できる日時で別途実施いたしますので、予めご了承ください。

講座によって異なりますが、最少開講人数は2~4名、最大6名程度の少人数で行います。人数が少ないため、日時についてのご希望があれば、調整が可能な場合があります。

「少しハードな読解講座」講座は、事前にレベルチェックを行う必要があり、結果次第で他の講座をお勧めする場合があります。そのため、迷っていらっしゃる場合でも、11月23日までにこちらよりご希望をお知らせください。また、11月23日以降25日までの間でレベルチェックテスト(約1時間)を受けられる時間を作ってください。

土曜日15:30-17:00⇒総合講座

旅行でインドネシアを訪れ、興味を持ち、そのままインドネシア語の勉強を続けられている方や、留学経験がある方が参加されていた読解講座の、解説をより詳細に行い、作文練習を含めた講座です。

事前に200~300ワード前後のマテリアルをお送りします。しっかり予習をされる方、お仕事の関係でそれほど予習の時間は取れない代わりに、準備をしないでどこまで理解できるだろうか?という気持ちで参加される方などがいらっしゃいます。どちらの方法で参加していただいても構いませんし、何でも質問してください。「こんな質問をしてはまずいだろうか?」という雰囲気はありません。

読解講座では、自力で最後まで読み込むことを求めていましたが、こちらの総合講座では最後まで丁寧に解説します。ひとつのセンテンスがある程度の長い時に、何が何にかかっているのか迷う方は、こちらの講座で一度確認されることをお勧めします。

通訳の仕事をされている方の中にも、短文では迷いなく訳出することができても、文が長くなると文の中の関係性を正しく把握されていない方が多くいらっしゃいます。現場での迷いを減らすためにも、自信がないという方、現状よりレベルアップしたいという方にもご受講をお勧めします。

曜日・時間調整可⇒少しハードな読解講座

現在よりもインドネシア語力を向上させたい、特に、読解力を鍛えたい、少数気鋭で正確に使える単語を増やしたい、インドネシア語で文を作る際に曖昧な文法項目を学びたい、という方に最適です。

読解用マテリアルの分量は、前半より後半の方が増えるなど、やり方が分かるにつれ難易度がやや上がるように設計しています。

この講座では初となる、eラーニング教材を用いて進めます。毎週、その週に学習する教材を1週間前に公開しますので、事前に各自学習します。そして、決められた時間にZOOMでまとめや確認を行う講義があり、その際に質問やディスカッションをするという形式を考えています。ZOOMでのオンラインセッションは1時間を予定しています。受講者の方と講師の都合が合う固定曜日、時間で開催いたします。

曜日・時間調整可⇒通訳基礎2

こちらの講座はすでに通訳者として仕事をされている方々で、「通訳基礎1」を修了された方を対象にしております。レベルを維持するため、「通訳基礎1」を受講しただけではこの講座を受講することはできません。

日本語⇒インドネシア語、インドネシア語⇒日本語で、サイトラのほか、音源を元にした逐次通訳においてフィードバックを受けることができます。音源を使用するため、リスニングに関する悩みについてもこの講座で対応いたします。逐次通訳の際に、メモ取りで悩まれる方は割といらっしゃいます。しかし、実際にはメモの取り方が問題でないことが多いと感じています。実際には何がネックとなっているのかについても、それぞれの受講者のデリバリーなどから分析し、お伝えしますので、弱点を把握したうえで今後の勉強の方向性を定めることができるようになります。

メモ取りに限らず、ご自身で分析されている弱点が実際の弱点ではないこと、逆にご自身では長所だと思っていないところが長所の場合もあります。客観的なフィードバックを受けて今後の励みにされたい方は、「通訳基礎1」からのご受講をお勧めします。