受講者アンケートより~2023春「通訳基礎2」

前回のブログを書いた後から通訳業務等が重なってしまい、ブログの更新、ホームページの修正、どちらも手つかずになってしまいました。

今回、ホームページを修正するにあたり、e-ラーニング・コンテンツ用のサイトを新規に立ち上げることにしました。ふたつのサイトに関する作業を同時並行で進めていますが、慣れない分野なので時間がかかるほか通訳業務等に追われ、このひと月以上何も進められません。ですが、今月中には完了させたいです。

さて、受講者アンケートを紹介します。この講座は2023年1月に開始し、5月に終了した10回講座です。受講者2名で開始したものの、諸事情により途中から受講者が1名になり、マンツーマン講座になりました。ようやく先日アンケートを実施しましたので、ご紹介します。

2023年「通訳基礎2」とは

この講座は「通訳基礎1」を修了した方を対象にしています。「通訳基礎1」を受講した方すべてが「通訳基礎2」を受講できるわけではありません。現在、私が運営しているオンラインレッスンの中では最上級クラスになります。

通訳能力とインドネシア語検定試験は、求められている能力が同じではないので比較可能なものではありません。また、インドネシア語検定試験の結果を参考にしているわけではない(受験されていない方もいらっしゃいます)ものの、この講座の受講対象者はインドネシア語検定試験A級合格者か、それと同等の力を持っていると思われる方です。

2023年春「通訳基礎2」は、昨年秋に私が受講した「外国語学習のためのe-ラーニングコンテンツ制作講座」での学びを生かしました。具体的には、e-ラーニングコンテンツを用いて事前にマテリアルや課題を出し、提出された課題を元にZOOMセッションで議論したり、パフォーマンスを確認したりしました。逐次通訳のパフォーマンスを丁寧に確認できる日も設けました。

これまでの講座を通じて受講者の癖や長所、苦手なことを把握しているため、受講者の通訳力向上に有益だと思われることに焦点を当ててカリキュラムを組みむことができました。もともとは受講者は2名でしたので、ディスカッションなどを通じて学びを深められるように計画していましたが、その点につきましては途中から方向転換をすることになりました。

それでは早速見てみましょう。今回の受講者はNさん(フリーランス通訳者、40代)です。

受講のきっかけ

上達の糸口をつかむ。大きな目標達成への小さなステップを見つける。

どちらもNさんが本講座をどう位置付けているのかが分かりますね。

講座内容について

e-ラーニングコンテンツについては、空き時間や隙間時間を活用できることが重要だと考え、採用しました。電車の中の移動時間や喫茶店や仕事先での待ち時間など、状況に応じて学習を継続できます。また、課題を小分けにしたので、少しずつ取り組んだり、内容を見て、考えをまとめる時間に当てたりすることができます。

考えのまとめやすさについて、「学習意図をつかめなかったものもあった」という点が、Nさんにとっては気になる点だったのだと思います。実は、「2023春『通訳基礎2』」では、それぞれに課題に対して「狙い」は何なのかを受講者が想像して進める余地を残したいと思い、敢えてこの形を取りました。

「狙い」を文字で明確にすることもできます。しかし、そうすると「指示されたことに対してしか工夫しないのではないか」と考えました。その方が、受講者にとっては達成感を感じやすいのかもしれません。

しかし、明示されていないことについても課題の狙いについて自分なりの予想をつけて取り組むというのは、通訳業務に置き換えると必要不可欠な姿勢です。どのような目的のために、誰を対象にした、どのような内容を伝えるべき通訳なのかを把握しておくことは業務に当たる前に考えるべきことで、必ずしも事前に通訳者に必要な情報が明示されているとは限りません。

この講座においても、与えられた情報の中で考える力も含めて様子を見たいと考えました。また、必要があればいつでもメールで質問できるようにしてありましたので、問い合わせることも可能です。そもそもカリキュラムを作成した時点で、受講者にこの講座の大きな狙いを伝えていますので、そこから先は各自の判断に任せるつもりでした。

Nさんは、実際には自分なりの予想をつけて取り組んでいらっしゃいました。ただ、その方向性が違っていたと感じた時があり、その時に残念に感じられたのかもしれません。しかし、私はそれで何も問題はないと考えています。予想の根拠は、それぞれの問題意識やこれまでの経験に基づいています。

ですから、ZOOMセッションで予想と違う内容を説明されたときは、別の考え方があったんだ、と考え方の選択肢を広げるきっかけになればよいと思います。同様に私にとっても、私の予想と異なるものが出てくると、自分では考えつかなかったことを知るきっかけとなります。

復習のしやすさについては、Nさんは、自宅でまとまった時間を学習時間として確保することができたので、動画を視聴することができ、特にメリットを感じなかったと理解しました。仮に自宅ではまとまった時間を確保しにくく、移動時間が多い場合は、コンテンツを見直す方が動画を視聴するより手軽なのではないかと思いました。この点はそれぞれの学習環境によって異なると思います。

もうひとつ、以前から何かが少し気になっていてその正体が分からなかったのですが、これを読んでおぼろげに感じていることがあります。Nさんの復習の方法が、私が考えていた復習と異なるのかもしれないと思いました。

動画を視聴し直す復習も復習ですが、受験生が良くやる「問題集を3周する」というような復習は、動画を視聴するより、このコンテンツを使う方が効率的です。2回目、3回目に取り組むときには余裕ができるので、それまで考えが及ばなかった他のところにも意識を向けられると思います。その意味で、復習がしやすいのはこのようなコンテンツだと考えています。

同じものを何度もやるという復習はとても大事だと思います。私が話すことを書き留めるよりも、同じ問題について自分で根拠を持って答えられるようにする方が重要だと考えています。それが、通訳をする上で自分の軸を作ることにつながると考えています。きっとこれまでもNさん以外の他の方も、Nさんのような取り組みをされている方の方が多いのではないかと思いました。

そのような私が意味している復習をする上で、e-ラーニングコンテンツでは、問題文すべてが一度に見えてしまうプリントと異なり、見える範囲が限定されるので、より集中しやくなります。ですから、e-ラーニングコンテンツの方が効果的だと考えています。

講座の狙いは伝わっているか

カリキュラムを考える際に、この講座では、これまで以上に「学び」の意味を考えました。それは伝わったのか、質問してみました。

私のカリキュラムについては、ご理解いただけたと思いました。とても嬉しいですね。

講座で学んだ何が今後に役立てられるのでしょうか?

Nさんの強みは、自分に必要なことを客観的に分析できていることだと思います。そのうえで自分がすべきことを具体的なことから取り組まれているからこそ、自分で成長を感じられるのだと思います。

ですから、復習については上にいろいろ書きましたが、Nさんは復習云々よりも重要なことを軸として持てているのだと思います。

最後に、、、

Nさんだけでなく、他にも同様のことを感じる方はいらっしゃると思いますが、私の考えは上に書いた通りです。

上にも書きましたが、Nさんは素直に自分の感じたことを言語化し、落とし込み、自分の軸とリンクさせながら学びを発展させているところが素晴らしいと思います。

夏期講座

この夏は8月から5回講座で「短編小説」を実施する予定です。ホームページ上での案内は7月中旬くらいになってしまうかもしれませんが、土日のいずれかでの開催を考えており、最終日の夜には著者とのオンライン懇親会を予定しています。

これまでの短編小説と同様に、途中までは描写を通じて内容についていけていたのに、最後に「これはどういうことなんだろう?」と考えてしまう場面があります。それを放り出されたような不安な気持ちで読むのではなく、各自でさまざまに想像を膨らませながら解釈すること、それを互いに話して楽しめることがこの短編小説の魅力なのだと思います。

インドネシアの文化や社会的背景を一部垣間見ることができる内容です。

申し込みのページがうまく機能していないと思いますので、まずはホームページの修正に取り組みます。ご興味のある方はkotobatokotoba@gmail.comまでご連絡ください。

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